経営戦略を構成する2つの要素を導き出そう

経営戦略

経営戦略を行うにあたり、3つの構成要素があることを忘れてはいけません。この構成要素は、ドメイン、コアコンピタンス、資源配分のことを示します。先のページにて紹介をしたように、経営戦略では「どこで戦うのか、どこで戦わないのかを明確にすること」と戦う場所でどのように競合よりも優位に物事を進めるようにするのか、進めるために必要な資源をどのように集め、分配をするのかを考えていきます。それぞれの要素をしっかりと把握をすることで、状況の整理及び見直す点がはっきりと分かる様になります。

目次

どこで事業を展開するのかを決めよう

事業をどこで行い、どこで戦わないのかを決めることをドメインと呼びます。事業の展開を広げすぎてしまうと、以前急速に発展をしたステーキ店の様に素早い撤退をしてしまうことにも繋がりかねません。しっかりと、誰に、何を、どの様にして届けるのかを決める一方で限られた資源の中で最大の効果を出せる環境を選択することが求められます。

このドメインを決めるときに意識をしたい2つのことがあります。

・自社の分析をしっかりと行い強みや弱みをはっきりとさせておく
・競合の分析を行い、ある程度勝算が見込めるポジションをとる


この2つを意識してみてください。そうすることで、より的確なドメインを決定することができる様になります。
詳しい競合分析や自社分析の方法は、ポジショニングの方法で解説をしていますので読んでみてください。

コアコンピタンスはどこにある?

コアコンピタンスとは、コア=中枢の部分のことです。他社と比較をして優れた部分に焦点当てて更に伸ばしていこうとすることです。具体的にどのようにコアコンピタンスを設定し、事業に生かしていけば良いのかをお伝えします。

コアコンピタンスとは?

Core competencies are special skills and capabilities of the firm that provides some competitive advantage in the marketplace. We are primarily interested in those skills and capabilities that allow the firm/brand to deliver superior customer value.(自社のスキルを他社と比較をし、優れている部分を消費者に提供していくこと)

https://www.marketingstudyguide.com/

この様に、自社の優れた特性を消費者に提供をすることにより、他社に負けないビジネスの成長を遂げることができます。特に3つのことを提唱されています。

①顧客に利益をもたらす能力
②競合相手に真似されづらい能力
③複数の商品や市場に浸透できる能力


この3つの能力を含めてコアコンピタンスと提唱されています。

コアコンピタンスを見つけるための方法

コアコンピタンスを決定する際には、先の3つの提供されていることに対して更に5つの視点から物事を見極めていくことが求められます。

・模倣の可能性
競合他社が自社商品の真似、類似を簡単にすることができるのか否かについてです。例えば、インフルエンサーなどの、影響力のある自分物が行うからこそ、ビジネスが成長する場合は、模倣の可能性は少ないです。

しかし、IT技術などを含むマッチングアプリや商品そのもので勝負をする場合は模倣の可能性が十分に高いです。楽天などの大きな会社が目をつけて後から参入されてしまうと、先に行っていた企業がすぐに市場のシェアを奪われてしまう可能性があるということです。

・移転の可能性
移動の可能性とは、自社の商品を他のサービスや商品に応用できるかどうかという視点のことです。例えば、占いのマッチングアプリを応用して、カウンセリングのアプリに応用をしたりすることもできます。この様に自社の商品をどのようにシナジー効果を出せるのかを考えることも、経営戦略には欠かせない視点のひとつです。

・代替可能性
他の商品に代替する可能性があるのか?という視点でみていきます。例えば、ガラケーと言われる従来の携帯電話に代わりスマートフォンが登場をしました。この様に、自社の代わりに新たなものが出てしまう可能性があるのかを考えます。

・希少性
この希少性が高いほど、市場では優位なポジションを押さえることができます。今の時代は、SNSが爆発的に普及をしているので、レアなものを世の中に出す→話題になる→高価にする→収益を上げるという方程式も成り立ちやすいです。この様に、自社製品の希少性を考えることもコアコンピタンスでは重要な視点になります。

・耐久性
耐久性とは、できるだけ長い時間市場で生き残ることができるのかどうかです。事業のライフサイクルは訪れますが、それにも負けずに生き残ることを考えるということです。短期間で市場に浸透をしたとしても、すぐに消えてしまうものではなく、できるだけ長く残れる工夫をすることも大切です。

耐久性は、あくまでも「長期的に愛される様にしたい」という思いがある場合に有効です。例えば、タピオカの様にさっと短期間で大きな売り上げを出して撤退をするという方法もあります。あくまでも、目的に合わせて経営戦略を考えることは重要です。

適切なドメインとコアコンピタンスを見極めよう

ドメインやコアコンピタンスを決めることにより、会社全体の戦略を立てやすくなります。一人で会社を運営する場合は、自由に試行錯誤をすることが比較的できますが、社員がいれば社員の目的意識を高める必要もでてきます。この事業のコアを決めることにより、社員のモチベーションにも繋がり、企業の今後のあり方にも直結をします。

ぜひ、事業の見直しのひとつに取り入れていただくことをお勧めしています。次回は、全体戦略の中でも資源配分について紹介をします。この資源配分では、更に自社のあり方について戦略を立てることができる様になります。

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