経営戦略とは何か?基本的な部分を学んでみよう

経営戦略

会社を安定的に収益を上げるためには、会社全体の戦略を考えることが何よりも重要です。例えば、それぞれの部門が別々のゴールに向けて好きなように仕事をしてしまうと収益を上げるどころか会社全体も軌道に乗らない状況が引き起こされます。

そこで、会社全体の戦略を考えることにより皆が同じ目的で走り出すことができるようになります。今回は、全体戦略とは何か?という基本的な部分から、実際のビジネスではどのように利用するのかまでを順次、説明をしたいと思っています。

目次

経営戦略とは?

経営戦略とは、企業の進むべき方向を明確に行い競合に負けないように会社を成長させる戦略のことです。マーケティングは、商品やサービスについてどのように宣伝、販売、製造するのかに焦点を置くのに対して、経営戦略は会社全体に視野を広げて考えていくことを示します。実際に海外のビジネス誌では下記のように言われています。

Strategic management involves setting objectives, analyzing the competitive environment, analyzing the internal organization, evaluating strategies, and ensuring that management rolls out the strategies across the organization.
(事業戦略とは、組織全体のことを考えて、目的を定め、競合を分析し、内部組織の改革やその評価を確かめること)

https://www.investopedia.com/

このように、事業戦略を徹底して行うことで会社の成長を促すことができるようになっていきます。個人的には、マイケルポーターの「何をやり、何をやらないのかを選択すること」という表現がシンプルで一番わかりやすいと思っています。

経営理念を定めよう

経営戦略を行うにあたり欠かせない3つの言葉があります。それは、経営理念、ビジョン、戦略の3つです。それぞれの経営戦略ついてまずは基礎を知ることから始めていきます。

経営理念とは?

経営理念とは、企業の存在意義のことです。自分たちの会社がどのような使命を果たしたいのか。どのような影響を社会に伝えていきたいのか、その想いを考えます。参考として、有名なスターバックスやトヨタ自動車の企業理念をご紹介します。この理念は、基本的に不変なものになります。

「人々の心を豊かで活力あるものにするために—

ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」

https://www.starbucks.co.jp/company/

トヨタはクリーンで安全な商品の提供を通じて、豊かな社会づくりに貢献し、国際社会から信頼される良き企業市民を目指しています。企業理念やトヨタ生産方式に息づくトヨタの哲学、そして未来に向けてのビジョンをご紹介します。

https://global.toyota/jp/company/vision-and-philosophy/

全体戦略のプロセスをしろう

全体戦略を行うにあたり、基本的な流れがあります。主に6つのステップがありますが、実際のビジネスでは教科書通りに進むことはほとんどありません。特に小さな会社の場合は、マーケティングと全体的な戦略を数名で担う場合も多く、内部が混乱していることもほとんどです。あくまでも、この6つのステップは理想ですので実際はマーケッターと相談をしながら何が一番問題なのかを試行錯誤しながら進めていきます。

ステップ1:経営理念とビジョンを決める

経営理念
どんなミッションを社会に対して行うのか?
普遍的なものを考えます。

ビジョンを決める
どんな企業でありたいのか?
→小さな目標のようなもの。定期的に変更をしても大丈夫です。

ステップ2:環境分析

自社の内外を取り巻く環境を分析します。内部環境の分析、外部環境の分析は、マーケティング戦略とも重複しますがSWTO分析、3C分析を利用することでより詳細に状況把握をすることができます。詳しくは、市場の機会と市場分析をしようで細かく説明をしているので参考にしてみてください。

ステップ3:戦略オプションの立案

外部環境の変化や競合の戦略に対して自社の戦略を考えます。この時に戦略のオプションを1つではなく5以上の戦略を考えることをお勧めしています。戦略を立てる時には、最高のケースと最悪のケースを出して考えることをお勧めしています。


ステップ4:戦略の選定

ステップ3の戦略で出した答えに対して、下記の3つの焦点から物事を考えることでより的確に戦略を選定することができます。

・予想される結果
戦略がスムーズにいった時に出る予定の結果と、最悪の結果を用意しておくことが重要です。最悪の結果が起きた際にどうするべきかも一緒に考えておくと精神的に楽になります。

・必要になる資源
ひと、もの、金の観点から必要な資源や準備すべきものを考えます。

・実行の難易度
戦略を実行するにあたり、リスクがどれぐらいあるのか、どれぐらい難しいことなのかを想定します。人間の心理上、自分のみたい側面のみを認識する傾向があります。(確証バイアス)そのため、常に第三者の意見で客観的に見ることを意識してみてください。

ステップ5:戦略の実行

戦略の実行度合いを示すための数値を決定し、どの程度達成できたのかを振り返ります。ビジネスで1回で良い結果を出せることはとても稀です。その為、上手くいかないとしても落胆せずにステップ1から再度見直してどこを修正した方が良いのかを考えていきます。

戦略見直し時に、見直したい5つのポイントがあります。

・What 問題の明確化
・where問題の特定
・why なぜそう思っているのか、原因はどこか?
・How どうすれば良いのか?

戦略を見直すとひとことで書いたとしても、できるだけ主観を入れずに的確な分析をすることが必要です。そのためにも、本来のあるべき姿と実際のデーターから何をすれば本来あるべき姿になるのだろうか?という視点を持つことで、スムーズに戦略を立て直すことができるようになります。

経営戦略は、地道な作業が必要

経営戦略は、今日の明日上手くいくものではありません。またここに書いたプロセスが全て順調にいくこともあれば、そうではない時もあります。しかし、少しでも改善をするために試行錯誤をしながらより理想としている状況に導くことが経営戦略の仕事のひとつだと思っています。

戦略を立てる上で本来の企業理念などをついつい忘れることもあるかもしれませんが、定期的に本来の「志」を思い出すことによりモチベーションを繋ぐこともできるようになります。次回は、経営戦略の構成要素についてお伝えをしていきます。

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