「死にたい」。
「死ぬしか解決策はない」。
今、「死」しか考えられない経営者の方へ。
置かれている環境や状況から抜け出すことが困難であったり、解決策がまったく見いだせなかったりして、心が限界を迎えて「死にたい」と思っていることと想像しますが、待ってください。
なかなか、本やインターネットに書いてある言葉、人からの助言が届きにくくなっているかもしれませんし、「死にたい」という考え以外は心に入り込む余地がないかもしれませんが、聞いてほしい。
経営者の「死にたい」という気持ちが、ほんの少しでも和らぐことを願って、私たちは記事を書きます。
①まずは、「無」になってみましょう。
経営者が「死にたい」と考えるまでに苦しい思いをしているのなら、もう「自分で、どうにかしよう」という段階ではありません。緊急事態です。
あなたはこれまで、苦しい局面にたくさん出会って、その度にたくさん悩んだことでしょう。
現状を打破するために決断を下し、ベストを尽くし、もがき続けてきたことと思います。あなたは、最善を尽くしました。経営者という立場ゆえに、勇気が必要なこともあったと思います。
しかし、状況は好転しなかった。
やるだけのことをやった。けれども、改善の兆しが見えない、むしろ状況が悪化した……その結果、「死にたい」という思いになっているのではないでしょうか?
今、そんな思いに縛られて、とても苦しいことと思います。
「自殺をしたら残された人たちを悲しませる」と分かっていても、この世に踏みとどまるだけの理由には、ならないかもしれません。
でも、命を捨てないでください。
今は、つらく、苦しくて仕方がない時期。それでは、別のものを捨てて「死にたい」という気持ちから離れてみませんか?
重く、苦しい気持ちから離れることで、新しい道が開けるかもしれません。
そこで、まずは心を軽くするために捨ててほしいことをお伝えします。
「経営者」という立場を捨てる
いきなり、「それができれば苦労しない」と思うかもしれませんが、経営者の立場そのものを捨てるのではありません。
人間、誰しもストレスを抱えながら生きています。「仕事に行くのが憂鬱だな」「自分は、他人にどのように思われているのだろうか」などのストレスもあれば、「立場」、いわゆる「肩書き」によって生まれるストレスもあります。
親だからこそ、子どものことが心配でたまらない。
嫁だからこそ、義理の両親との関係性にストレスを感じてしまう。
中間管理職だからこそ、上司と部下の間で悩んでしまう。
そして、会社の経営者。
経営者だからこそ抱くストレスは、半端ないものです。会社経営はもちろん、顧客との付き合い、雇っている従業員、世間における会社の地位、エンドユーザーからの評価など、多岐にわたって考え、気にしなければいけないことがあります。
しかし、今は緊急事態。経営者だからこそ考えてしまうことを、まずは捨ててください。「あなた」という1人の人間になり、まっさらな心になってください。まずは、そこからです。
縮こまっている心と身体を、大きく広げてみましょう
何も考えない。
これができれば、どれほど気持ちが楽になるでしょうか。
頭では常に何かを考えてしまうため、なかなか「無」になることは難しいですよね。ですが、「経営者としてのあなた」ではなく、1人の人間としての「あなた」になったら、やってみてほしいことがあります。
床に、「大の字」になって寝転んでみるのです。
そして、深く息を吸って、ゆっくりと吐き出す。これを何度か繰り返してください。
「何の意味があるんだ?」と思いましたか?
人は悩んでいるとき、呼吸が浅くなったり、身体が小さく縮こまったり、緊張したりするもの。そうなると、より気持ちが沈んでしまいます。視野も狭くなり、良い解決策が導けなくなってしまうのです。
一方、背筋をのばし、身体をリラックスさせて深く呼吸をしたら、気持ちは明るい方を向くはずです。
今、背負っているものを捨てるイメージで大きく息を吐き出してください。少し……、ほんの少しだけでも気持ちに変化が訪れるはずです。
いきなり前向きに物事を考えられるようにならなくても、「死にたい」という気持ちからは離れられると思います。
②あなたを苦しめる考え方や感情を捨てる
「死にたい」という考えから、離れることができたでしょうか?
暗い気持ちから少しでも離れることができたら、今度はいろんな気持ちを捨てていきます。
つまり、「心の整理整頓」です。
仕事に取りかかるとき、机の上がグチャグチャだったら、イライラしますよね。あっちにも、こっちにも、資料、資料、資料。整理整頓がなされていない机の上は、見るだけでストレスが溜まります。
しかし、きれいに整頓された机の上でしたら、ストレスは溜まりません。
そこで、心の中を整理するために捨てるべき2つの考え方、2つの感情についてお伝えします。
捨てるもの その1:プライド
経営者という立場でいろいろと築き上げてきたからこそ、仕事に対するプライドは誰よりも持っていることと思います。
しかし、今はそのプライドがあるために、なかなか「他者に依頼する」「廃業する」などの行動に踏み出せなくなっている可能性があります。
プライドは、プロフェッショナルな仕事をする上ではあなたの味方になりますが、一方で判断力を鈍らせる元になります。
「悩み事を人に相談するのは恥だから……、がまんしよう」
「ここで諦めたら『失敗』という烙印を押されるから……、もう1回、無理しても挑戦しなければ!」
このように、プライドを捨てられないことによって、「恥」だったり「失敗」は許されない! と自分のなかで決めつけてしまうと、苦しさは増すばかり。
本当は、「誰かに相談をすれば、気持ちが楽になる」「いっそのこと、諦めたら楽になるのに」と分かっているのに、プライドによって、それができない。
プライドは大事なものではありますが、捨ててみると心が軽くなりますよ。それまでは考えられなかったり、実行できなかったりしたことを出来るようになるはずです。
捨てるもの その2:こだわり、思い込み
人は、大きな変化をなかなか受け入れられないものです。
「今までAの方法でやっていて成功していた。Bの方法に変えると失敗するかもしれない。だから、絶対にBの方法ではやらない!」
このように、何かを変えることで起こりうる変化を無意識に拒絶しているかもしれません。
しかし、試してみたら案外、想像していたより深刻な結果にならず、「結構いける!」となるかもしれませんよ。
そのため、あなたのなかにある「自分で何とかする!」「今までのやり方を突き通す!」などのこだわりは、捨ててください。
悩んでいるときは、視野が狭くなるものです。いろいろな解決策があるのに、「これしかない!」と思いこんでしまい、他の方法は考えられなくなってしまう。四方八方が塞がっているように思えて、「もう方法がない!」と自分を追い込んでしまう。
でも、それは「悩んでいる今」だから、そう思ってしまうのです。
変化を怖れず、今までやったことのない方法を選べば、今の状況を好転させられるかもしれませんよ。
③苦しくなる気持ちは捨てて、心を軽やかに。
先に述べた2つの考え方は、「判断力」を取り戻すために捨てるべきもの。次の捨ててほしい2つの事柄は「気持ち」です。「死にたい」という思いに直結する感情と言っても過言ではありません。
捨てるもの その3:自分を責める気持ち
・あのときの判断は間違いだった
・事業展開に対して、もう少し慎重になれば良かった
・しっかり人材育成に力を入れれば良かった
過去のミスばかりに目が行き、自分のことを不甲斐なく感じてしまっても、その気持ちは捨ててください。
しかし、「過去を振り返るのは、やめましょう」と言われても、なかなかできないことと思います。
では、なぜ、過去を振り返ってしまうのでしょうか?
いろいろ挑戦したものの、結果が出ないことを受け入れることができず、「まだ挽回できるかも?」と、うまくいかない事柄に執着しているから、過去を振り返ってしまうのです。
厳しいことかもしれませんが、「挽回できるかも?」という曖昧な期待を抱いている限り、過去への思いは断ち切れません。
「死にたい」と思っている経営者の皆さん。ここで、思い切って決断をしませんか。
①今から挽回できるようなこと → プライドも、こだわりも捨てて挽回できる方法を探す
②残念ながら、挽回は難しいこと → 思い切って考えることをやめる
無理して「未来をどうにかしよう」と考えなくて良いのです。
過去を切り離すイメージで、「挽回できるか?」「できないか」を決断してください。そうすれば、自然と自分を責める気持ちがなくなって、気持ちが楽になりますよ。
捨てるもの その4:罪悪感
「会社を立て直そうとしてくれた部下、従業員の皆の期待に答えられず、情けない」
「歴史ある会社を畳むとなったら、どれだけの人を悲しませるのだろう。ご先祖様に合わせる顔がない」
「たくさんの人の協力を得て起業したのに、軌道に乗せることができなかった」
従業員や家族、協力者など、あなたの会社に関わる多くの人のことを考えたら、胸が苦しくなりますよね。
さらに、本当のことを話したときの反応が怖くて、なかなか勇気が出ないのではないでしょうか。
「自分が今からする選択を聞いた相手は、どう思うだろうか? 怒る? 悲しむ? 呆れる?」。このように考えていませんか?
相手のことを考えられるのは、あなたが優しい経営者である証拠。ですが、罪悪感にさいなまれて「死にたい」となるのなら、罪悪感を捨ててください。
罪悪感を捨てるからといって、開き直るわけではありません。
たとえ相手が怒っても、悲しんでも、呆れても、誠心誠意、自分の思いを伝えれば良いのです。「ここまでがんばったけれども、申し訳ない」「今まで、ついてきてくれてありがとう」と、心から対話をすれば良いのです。
罪悪感は必要ありません。大切なのは、「本心を伝えること」なのです。
④【経営者が死にたくなる前に、プロに相談してみませんか】
今は、これまでお話した内容をすぐに受け入れられないかもしれません。
しかし、経営者の「死にたい」という思いが、少しでも和らいでくれたら嬉しい限りです。
お伝えしたものを捨てても、なかなか気持ちが落ち着かない……という経営者の方は、「経営者 カウンセリングがおすすめな理由」の記事も併せてご覧ください。
それでも、まだ「死にたい」という気持ちがなくならないのであれば、専門家の力を借りてください。「死にたい」と思うのは、緊急事態ですから。
「bizサポート」は、在籍している現役・元経営者、くわえて心理カウンセラーが、会社に関するお悩みに対処しています。
経営者の「死にたい」という気持ちを和らげ、打開策をともに探します。
下記のフォームから、お気軽に資料請求をしていただけますと幸いです。
資料ダウンロード特典で、初回無料の相談がついていますので、ぜひ活用してみてください。