[最新版]モンスター社員の指導の3つのステップで職場が安定します

モンスター社員指導

職場で問題行動を起こし、周囲に悪影響を与えてしまう「モンスター社員」。そんなモンスター社員を放置すると、職場環境の悪化やチームのパフォーマンスの低下をもたらし、その結果、人材が流出、ステークホルダーとの関係悪化など企業に深刻な影響をもたらすことも。

今回は、そんなモンスター社員から会社を守るために、その指導方法について詳しく解説していきます。

押さえておきたいモンスター社員の指導方法の基本スタンス

モンスター社員

経営上のリスクとはいっても、モンスター 社員とはいえ大切な一社員だし、どのよう に指導すればよいのだろう…と悩んではい ませんか? まずは、モンスター社員の指導方法の基本として、3つのステップに分けて対応することがポイントです。
今日からできるモンスター社員の対応方法をお伝えしますので、参考になりましたら嬉しいです。

ステップ1)モンスター社員の問題点の把握から始める

課題解決を図るには、まず現状把握が最重要です。モンスター社員がどの程度会社に貢献できているか、どのような影響を周囲に与えているかなど、そのパフォーマンスを具体的に知ることから始めましょう。

なお、モンスター社員の問題点を把握するにあたって、該当社員の言動や対応の記録だけでなく、教育指導や業務指示についても記録を残しておくのがおすすめです。

指導や指示の結果、どういった行動に至ったかを記載しておくことで、問題点がはっきりする上、万が一の場合にトラブルを防ぐことができます。

ステップ2)モンスター社員へ適切なフィードバックの提供する

モンスター社員の問題点を洗い出した後は、指導を行うにあたって適切なフィードバックをおこなうことが重要です。
モンスター社員の周りにいるチームメンバーや上司などからの評価を集め、先ほど説明した「ステップ1」の段階で集めた問題点をもとにフィードバックを行いましょう。

また、その場でモンスター社員の行動や問題点について話し合い、自身の行動についてどのように感じているかを聞くことで相互的に働きかける機会としましょう。

ステップ3)改善計画の策定をする

モンスター社員の問題点を明確にし、フィードバックの時間を設けることが出来たら、次はモンスター社員と共に具体的な改善目標と計画を立てましょう。

その際に気を付けたいこととして、具体的で実現可能な目標を設定することが肝要です。また、モンスター社員自身だけの力で改善を図るのではなく、改善に向けてサポートしてきましょう。

また、改善計画を進めていく中で定期的にモンスター社員のフォローアップを行い、状況を都度確認し、評価を行います。
そして、モンスター社員が改善に向けて適切に動いているか、必要な調整や追加の指導が必要かを確認します。

モンスター社員に都度自己評価を行ってもらうのも良いでしょう。モンスター社員自身が自分の行動を省み、そこから改善のための気づきを得ることにつながります。

どうすればいいか分からない…モンスター社員とのコミュニケーションのコツ

モンスター社員

ここまでは、モンスター社員を指導する上でのポイントをお伝えしてきました。
ですが、これだけではまだ不十分。

「モン スター社員ってそもそもコミュニケーショ ン自体ちゃんと取れないのに指導も何も考 えられない…」と感じている方も多いので はないでしょうか。そんなモンスター社員はそもそものコミュニケーションを円滑に取ることがむずかしいケースが多く、経営陣や直属の上司の悩みの種になっています。

そこで、モンスター社員とコミュニケーションを取る際に、意識しておきたいポイントを3つピックアップして、ご紹介します。

ポイント1)効果的なコミュニケーション方法を選択しよう

モンスター社員と一口に言っても、さまざまなタイプがいます。
その中でも特に困っている方が多そうな「協調性がないタイプ」へは、コミュニケーションの取り方を工夫することで、改善するケースがあります。

協調性に欠けているモンスター社員は、自分の意見や利益を優先し、チームメンバーや組織全体のことがおろそかになりがち。
まずは、自分の行動がチームや職場へどのように影響が出ているかを具体的に示すのが良いでしょう。

この時、冷静かつ客観的なフィードバックを行うことで、自身の行動についての理解を深めてもらいます。

また、チームの一員としてどう貢献できるかを理解させるために、個人およびチーム全体での目標を共有し、達成に向けて行動させることも効果的です。

ポイント2)建設的な対話を促進しよう

業務に関与せず生産性が著しく低い「職務怠慢なタイプ」はいませんか?
そのようなモンスター社員には、建設的な対話を促進することが効果的なケースがあります。

「自分が動かなくともチームはまわるだろう」というように、自分自身の行動がプロジェクトやチーム全体の成果に悪影響を及ぼしていることを認識していない可能性があります。

そこで、なぜモンスター社員が業務を放棄してしまうのか、建設的な対話を通じて、どうしてそのような行動を取るのか、その動機や背景にある問題点を洗い出してみましょう。

具体的かつ明瞭な質問を通じて対話を促し、モンスター社員が自身のことを話しやすい環境を整えます。

そして、対話を通じて判明した問題を解決するべく、モンスター社員の業務遂行に対する責任感を高めるためのサポートや、具体的なアクションプランの提示、目標の設定を行いましょう。

ポイント3)丁寧なフォローアップをしよう

極端に能力が不足しているタイプのモンスター社員も少なくありません。

この「能力不足タイプ」のモンスター社員には、根気強いサポートと個人の成長を促す環境を整えられるよう、丁寧なフォローアップが重要です。

一度「できない」と感じてしまうと、モチベーションが低下し、向上心を失ってしまうことも。短期的な目標設定を行い、達成に向けて動いてもらうことから始めましょう。そして、小さな成功体験を積み重ねることで、モチベーションの向上を図りましょう。

モンスター社員の具体的な指導を具体的にお伝え

モンスター社員
モンスター社員

モンスター社員とのコミュニケーションを行う上で意識するポイントをお伝えしてきました。では、実際にどのように指導を進めればよいでしょうか?

ここまでこの記事を読んで、「モンスター 社員を変えたい」「もっと会社を良くした い」と思ったあなたへ、具体的な指導方法を3つご紹介します。

指導方法①:行動改善のための具体的な措置

モンスター社員に対処するためには、段階的な措置が必要です。

●社員との定期的なコミュニケーションを
まずはモンスター社員自身や、チームメンバーとの面談・ヒアリングの実施です。日常的にコミュニケーションを取り、良好な関係性を築いておくことで、問題行動があった際にも、軽度な指導で改善します。

※録音されている可能性を考慮し、言動には細心の注意を心掛けましょう。
常に冷静さを保ち、感情的にならないように気を付けてください。

●問題行動について、指導・教育をしよう
社員の問題行動について発覚したら、経営上のリスクから即座に指導・教育を行うことが重要です。
指導をする際のポイントとして、冷静な対応を心掛け、「パワハラ」と受け取られないような言動を意識し、端的に問題点を伝えるようにしましょう。

その上で、モンスター社員自身に問題点を認識させ、改善に向けて目標設定を行いましょう。
目標の達成状況を細かく確認しながら、目標設定と改善を繰り返し行い、モンスター社員脱却を目指しましょう。

※トラブル防止のため、指導内容や目標、目標の達成状況など過程を文書に残しておきましょう。

●配置転換を検討する
モンスター社員の希望に沿っておらずにモチベーションを保てていなかったり、能力に合っていないために生産性が著しく下がっているケースもあります。
そのような場合には、社内での配置転換を検討しましょう。その際には、配置転換をする上で、モンスター社員の意向をおろそかにしないように注意することがポイントです。

●最終手段・懲戒処分
モンスター社員の中でも、問題行動の内容が悪質な場合(セクハラやパワハラといった倫理的に問題のある行為)には、指導や配置転換だけでは対処することが難しいため、懲戒処分を検討する段階に進みます。

懲戒処分には、「懲戒解雇」以外にも、戒告、譴責、減給、出勤停止、降格などがあり、問題行動の内容や段階に応じて適切な懲戒処分を選択することになります。

指導方法②:トレーニングと教育を積極的に行おう

社員の能力不足が問題になっている場合は、能力向上のためのトレーニングや教育を行いましょう。
不足しているスキルに合わせ、外部の講座を受講してもらったり、研修に参加してもらうと、自分に足りないのは何かに気づき、能力向上の一歩になるかもしれません。

また、丁寧な指導も欠かせません。常日頃からその社員と関わりを持っている上司が、足りない部分を補えるように指導したり、業務が複雑化している場合はマニュアルを用意すると改善していくでしょう。

能力不足と切り捨てるのではなく、伸びしろであると認識し、自社に貢献してくれるような人材に育てる意識をもって対処しましょう。

指導方法③:結果の評価と次のステップ

教育指導や業務指示の結果について随時評価し、その評価を社員に共有することが重要です。その際、「モンスター社員とのコミュニケーション」でもお伝えしたように、短期的な目標設定を行い、成功体験を積み重ねていくことがポイント。
段階的に目標を達成し、次のステップへ着実に進んでいきましょう。

悪影響を及ぼすモンスター社員!まずは指導を試みよう

モンスター社員

問題行動をおこし、周囲に悪影響を与えてしまう「モンスター社員」。放置してしまうと、経営上のリスクとなってしまいます。

まずは、モンスター社員との適切なコミュニケーションを取り、彼らに寄り添った指導を行いましょう。
ですが、どんなに改善に向けて動いても、モンスター社員の態度の変容がなかったり、悪質な問題を抱えている場合には、懲戒処分などを検討することも手段の一つです。

いずれのステップにおいても、指導内容や指示について記録を残しておくこと、そして、コミュニケーションを取る際は、録音されている可能性を考慮し、冷静に対処することがポイントです。

モンスター社員に適切に対処し、健全な職場環境づくりにつなげましょう。