[最新版]モンスター社員の弱点を発見して上手に対応するコツ3選

日々問題行動を起こし、職場環境を悪化させるばかりか、重大な経営リスクとなりうる「モンスター社員」。困った社員だとしても、会社の大切な一員である社員を簡単に辞めさせることはできません。

どうにかモンスター社員へ上手に対応したいと考えているあなたへ、モンスター社員のタイプといった基礎から、モンスター社員の“弱点”、そしてそんなモンスター社員とうまく付き合っていく“コツ”について詳しく解説していきます。

この記事を読むことで、あなたのお悩みを解決する一助になるかもしれません。
ぜひ読み進めてみてください。

目次

徹底解説!知っておきたいモンスター社員のタイプ

モンスター社員弱点

一口に「モンスター社員」と言っても、そのタイプはさまざまです。
今回は、7つのモンスター社員のタイプをご紹介します。
まずは、会社にいる“困った社員”がどのタイプに当てはまるかチェックしてみましょう。

①自己中心的なタイプ

「自己中心的なタイプ」とは、「強調性に欠け、チームワークを乱すタイプのモンスター社員」のことを指します。

例えば…

●無責任な態度
自分の仕事やタスクを放置する、業務の締め切りを守らずに迷惑をかける、自分の責任を他人に押し付ける など。

●協調性の欠如
チームメンバーや上司とのコミュニケーションを避ける(コミュニケーションを取ろうとしない)、他のメンバーの意見やフィードバックを無視する、情報や進捗を共有しない など。

このように、チームワークを乱すモンスター社員が一人でもいると、チーム全体の生産性が著しく下がるばかりか、周囲の社員のモチベーションの低下は避けられません。

②自分の意見を正当化するタイプ

「自分の意見を正当化するタイプ」とは、自分の意見が絶対で、同僚や上司の意見やアドバイスを聞き入れないタイプのことを指します。

例えば…

●自信過剰な言動
自己主張を押しつける、意見を否定されると不満げな態度を取る、自分の能力に見合っていないと業務を放棄する など。
*自身の能力に絶対的な自信があることから、「自分の考えが正しい」「自分は優れている」と考えが根底にあります。

●反抗型な言動
誰にでも、何に対しても反抗し、社内のルールに従わない、忠告に耳を傾けない、否定から入ってコミュニケーションを取るため孤立する、自分の主張が受け入れられないことから逆ギレ など。

③セクハラ、パワハラとすぐに騒ぎ出すタイプ

ハラスメント行為が事実であれば、被害者の保護を最優先にし、対処しなければなりません。ですが、ハラスメントに厳しい社会になってきたことを逆手に取り、「セクハラだ」「パワハラだ」とすぐに騒ぎ出すタイプがいます。

ハラスメント行為をしていないのに糾弾された社員は職場に居づらくなりますし、「ハラスメントだ」と騒がれないよう、周りの社員らがコミュニケ―ションを避ける事態に発展する恐れもあります。モンスター社員の具体的な行動を紹介します。

◎書類の修正指示への反応
最近の職場では、「この部分を修正してください」という基本的な業務指導に対しても、即座に「パワハラ」というレッテルを貼るケースが増えています。

例えば、「提出書類の書式が会社の基準と異なるので修正をお願いします」という指示に対して、「私の能力を否定している」「人格を否定された」と感情的に反応するといった事例が報告されています。

◎締切り確認への過剰な反応
「進捗状況はいかがですか?」「締切りまでに間に合いそうですか?」といった、プロジェクト管理上必要不可欠な確認でさえ、「過度なプレッシャーを与えられている」「精神的に追い詰められている」として問題視されるケースが出てきています。これにより、管理職が必要な進捗確認すら躊躇する状況が生まれています。

◎アドバイスへの拒否反応
経験豊富な先輩社員からの「より効率的な方法がありますよ」といった善意のアドバイスに対しても、「自分のやり方を否定された」「過剰な干渉をされた」として拒絶反応を示すことがあります。このような反応は、組織の知識・経験の伝承を妨げる要因となっています。

◎挨拶を巡る問題
「お疲れ様です」という日本の職場では当たり前の挨拶さえも、「上から目線で言われた」「自分を疲れているとみなされた」と曲解されるケースが発生しています。これにより、職場での基本的なコミュニケーションが成り立たなくなるリスクが生じています。

◎気遣いの言葉への過剰反応
体調不良の様子が見られる社員への「大丈夫ですか?」という自然な気遣いの言葉でさえ、「私生活に踏み込まれた」「監視されている」といった被害意識を生む事例が増加しています。結果として、同僚間の健全な人間関係構築が困難になっています。

◎励ましの言葉への誤解
「もう少し頑張りましょう」という励ましの言葉が、「現状の努力を否定された」「過度な要求をされている」という解釈をされ、モチベーション向上のための声かけすら難しくなっている状況です。

④経費の不正利用

通勤手当の経費精算における不正や、私物購入を経費申請するなど、故意であるかどうかに関わらず起こりがちな事例です。経費の不正利用を行う場合は、徹底的に調査をする必要があります。一旦ここでは、モンスター社員のタイプだけに触れておきます。

◎架空経費の計上による不正
経費の不正利用で最も多く見られるのが、架空経費の計上です。実際には発生していない経費を意図的に請求するこの手口は、企業に深刻な損害をもたらします。例えば、存在しない取引先との打ち合わせを装い、タクシー代や飲食費を請求するケースが典型的です。

◎領収書に関する不正行為
領収書の改ざんや偽造は、特に悪質な不正行為として挙げられます。実際の金額を改ざんしたり、コピーした領収書を使用して同一の経費を二重に請求したりするケースが報告されています。デジタル化が進む現代でも、紙の領収書を使用した古典的な手口は後を絶ちません。

◎私的流用の巧妙な隠蔽
私的な支出を会社の経費として請求する手口も頻発しています。

例えば…

・友人との飲食を取引先との接待として装う
・休日の私的な移動を営業活動の交通費として申請
・家族との旅行を出張に見せかける


など、調査を行うとモンスター社員に限って不正の問題が浮かびがることもあります。
どこまでを許容するのか、それとも徹底的に対応をするのか?等企業側でもしっかりと判断をしていくことが求めらます。

⑤無断欠勤するタイプ

会社に連絡を入れず、無断欠勤をしてしまうタイプがいます。
「急なお休みがあるのは、こまる」と何度か伝えても度重なる無断欠勤で業務に支障をきたしてしまうタイプになります。

⑥休職中に遊んでいるタイプ

休職中の旅行やアクテビティなどは、一概にNGとは言えません(うつ病治療中の場合など)。
ですが、パスポートを取得して海外旅行など、もう復帰できるのでは?といった状態であれば、医師の判断次第ではありますが、復職を促してみましょう。

⑦周囲にハラスメントを繰り返し行うタイプ

高圧的な態度であったり、前時代的なセクハラ気質のモンスター社員がいます。
周囲を不快な気持ちにさせ、士気を低下させるタイプです。この手のモンスター社員がいると、会社の団結力に大きく影響します。
早急な対応が必要になります。

モンスター社員への、絶対に知っておきたい対応方法3選!

モンスター社員

さまざまなタイプがいるモンスター社員ですが、そんなモンスター社員に対応するにはそうすればよいでしょうか?
モンスター社員にお悩みのあなたに、対応方法を3つご紹介します。

対応策その① 感情論を排除し、専門家による【客観的な評価】を導入する

自意識過剰なモンスター社員は、上司の個人的な評価を「不当な攻撃」と受け取りがちです。
対立を避けるため、第三者(社外の専門家)が中立的な立場から評価と指導を行う仕組みを導入しましょう。

コーチングやカウンセラーなどの専門家を介入させ、上司(管理者)の感情ではなく、
「期待される行動基準」に基づいてフィードバックを行うことで、社員の反発を抑え、行動変容を促すことができます。

対応策その② ウェルネス(医療)アプローチで、問題の根源を特定する

自意識過剰な行動の背景には、「過度なストレスによる精神的な不安定さ」や、「発達特性による対人関係のアンバランスさ」が隠れている場合があります。そのため、医療視点でのアプローチや問題行動の解決にも繋がりやすくなります。

専門医との連携体制を持つことで、ストレス度合いや特性の傾向を客観的に評価できます。
単なる指導では解決しない問題に対し、医学的な知見を根拠とした適切な環境調整や専門的なサポート(カウンセリングなど)を提供することが、根本解決への最短ルートとなります。

対応策その③ 「組織全体のリスク」として捉え、経営者の負担を外部に分散する

モンスター社員への対応は、多大な時間と精神的なエネルギーを経営層や管理職から奪い、本業への集中を阻害します。
これは会社全体の機会損失につながる重大なリスクです。

モンスター社員への対応を経営者が抱え込まず、外部の専門チームに「リスク管理」として委託する視点が必要です。
社員の健康維持やトラブル対応までを担えるパートナーを持つことで、経営者は社員の問題に煩わされることなく、
経営判断や自身の業務に専念できるようになります。

ここでポイント!モンスター社員の弱点を押さえて上手に対応する「コツ」

モンスター社員を「ただの困った人」として扱うのではなく、
「組織の潜在的なリスクとリソース」として戦略的にマネジメントすることが、これからの時代には不可欠です。

コツその① 「伴走型コーチング」によって、行動の定着を促す

行動変容には時間がかかります。
一過性の指導で終わらせず、目標設定から進捗確認までを伴走してくれる専属のコーチをつけることが重要です。
コーチの役割は、上司の代わりにモチベーションを維持させ、自律的な行動を促すことです。

また経営者がコーチから、コーチングスキル学ぶことによって、社員との関わり方が大幅に変わり、生産性が向上した事例もあります。社員とコーチ、経営者とコーチ、それぞれの伴走によって効果があります。

コツその② データに基づいた客観的な事実で感情論を封じる

自意識過剰なモンスター社員は、しばしば「自分は正しく評価されていない」と感じています

この疑念を払拭するには、ストレスレベル、睡眠の質、集中力といった心身のデータ等を客観的に示し、モンスター社員に対して
「今のパフォーマンスはこの状態にある」という動かせない事実を提示することが極めて有効です。

コツその③ 「ワンストップの専門家チーム」を組織の相談窓口にする

モンスター社員に自社で対応しきることは難しいケースも多々あります。

そのため、医療、心理、人事のすべての専門知識を、窓口を一本化して提供できるチームを持つことが、最も効率的です。
社員側からしても、「どこに相談すればいいか分からない」という迷いをなくし、会社側からしても、問題の種類に応じて専門家を個別に探す手間を省くことができます。

※本当にモンスター社員をやめさせたい時には、この記事もおすすめ
[モンスター社員を辞めさせるマニュアル]経営者がやるべき具体的なステップ3選

あわせて読みたい
[モンスター社員を辞めさせるマニュアル]経営者がやるべき具体的なステップ3選 問題行動を起こし、職場環境の悪化や人材流出を招き、企業に悪影響をあたえてしまうモンスター社員。経営リスクとなりうるモンスター社員をやめさせたいと思っても、社...

会社内で悩ましいモンスター社員を、もっと効率的に対処しよう!

モンスター社員

組織のリスクをポテンシャルに変える、これからの経営戦略

モンスター社員と一口にいっても、「自己中心的なタイプ」や「セクハラ、パワハラとすぐに騒ぎ出すタイプ」などさまざまです。

自意識過剰な社員への対応を、これ以上、多忙なあなたや管理職の個人的な負担にしてはいけません。

今回解説したように、問題社員への対応は「感情論」ではなく、「客観的なデータと医療の知見に基づいたマネジメント」です。
彼らが持つ承認欲求や繊細さといった特性を、正しく把握し、専門的な対話とコーチングによって導くことで、彼らの能力を組織のリソースへと転換させることが可能になります。

重要なのは、経営者がその全てを抱え込まないことです。

今、社員の問題行動は複雑化しており、その対応方法も困難を極めています。
経営者は経営判断に集中するために、社員の複雑な問題は、医療連携とコーチングの両輪を持つ外部の専門家チームに委ねる時代です。これにより、トラブルによる時間的コストや法的リスクを最小限に抑え、経営資源(人材)を最大限に活かすことができます。

適切にモンスター社員に対処して、会社を守る行動に出ましょう!

目次