問題社員への対応で周りが辞めるとき|残る社員を守る初動と面談

問題社員への対応で周りが辞めるとき|残る社員を守る初動と面談

問題行動への対応中に周りの社員が辞め始めたときは、本人への指導だけでなく、残る社員の安全と業務負担を先に確かめます。「モンスター社員のせいで周りが辞める」と感じても、退職理由を一人の人物だけで説明せず、起きた事実、仕事の偏り、管理者の対応、本人が話した理由を分けて確認してください。

このページは、影響を受ける同僚と職場を支えるための実務整理です。特定の人の病名や性格を推測したり、退職に追い込んだりする方法は扱いません。

目次

最初は、職場の安全と日々の仕事を守る

暴力、脅迫、重大な安全上の懸念がある場合は、通常の面談で解決しようとせず、責任者や適切な専門窓口と安全確保を進めます。通常の業務上の問題でも、当事者同士を一対一で話し合わせる前に、相談を受ける担当と仕事上の連絡先を決めます。

退職した人の仕事が、相談した職員へそのまま積み上がっていないか確認してください。人手が足りないことと、職員に我慢を求めてよいことは別です。当面の業務量、資格が必要な仕事、期限、休暇・休憩の確保を責任者が確認します。

「本人への対応」と「周囲の支援」を別の表で進める

対象確認する内容混同しないこと
問題行動への対応具体的な事実、本人の説明、指示・支援、その後の行動同僚の不満の数だけで処分を決めない
残る社員への支援負担、安全、相談先、仕事の分担、必要な配慮本人への処分が決まるまで支援を待たない
退職の理由確認本人が述べた理由と、職場で確認できた条件管理者の推測を退職理由として記録しない

本人の行動を記録し改善指導を行う手順は、問題行動が続く社員への対応で確認できます。周囲への面談は、その指導記録を集めるためだけの場にしないようにします。

残る社員との面談で確認したい質問

全員の前で意見を求めると、話したこと自体が職場内の対立につながる場合があります。必要に応じて個別に話を聴き、記録の共有先と、その後にどう確認するかを説明してください。「誰が原因か」という問いより、直近の仕事の変化を確認します。

確認したいこと質問例
負担の変化退職や担当変更の後に、増えた仕事は何ですか
困る場面最近、仕事を進めにくかった出来事を教えてください
安全・相談一人で対応することに不安がある仕事はありますか
必要な支援当面の担当や連絡方法をどう変えると進めやすいですか
共有の確認今回の記録や、他の担当への共有で相談したい点はありますか

話を聞いた時点で、処分、配置転換、完全な秘密保持などを安易に約束しません。確認が必要なこと、すぐ行う支援、共有の必要性を分けて伝えます。記録は、本人の発言、確認済みの事実、未確認の情報を分けます。

当面の分担表を作り、負担の移し替えを防ぐ

欄記入例(架空)
増えた仕事退職者が担当していた終業時の確認
現在の負担同じ職員が連日担当しているとの申告。勤務記録を確認
当面の対応責任者が手順と必要人数を確認し、担当を再配置
確認日次の勤務週に、作業時間と本人の負担を確認
未解決の点応援や採用が必要な業務は別に検討

人数を埋めるだけでなく、未経験の人へ危険な仕事を任せていないか、残業や確認作業が偏っていないかを確認します。改善を伝えるときも、当事者の面談内容や人事情報を職場全体へ広める必要はありません。

ハラスメントの相談と、通常の業務指導を分ける

ハラスメントの申告がある場合は、厚生労働省の案内に沿い、相談体制、事実確認、プライバシー保護、不利益な取扱いをしない対応が必要です。相談した職員だけに異動や負担増を求めるなど、相談を理由とする不利な対応をしないでください。

管理者が申告の対象なら、管理者本人だけで結論を出さず、別の責任者や適切な窓口へつなぎます。退職を引き止めるために、その職員へ問題のある相手の指導役を任せる対応も避け、本人の意思と安全を確認します。

改善の確認は「退職者が出なかった」だけで終えない

担当した仕事、負担の偏り、相談への返答、確認の遅れを見直します。退職が一時的に止まっていても、困難が解消したとは限りません。職員への確認と勤務・業務の記録を並べ、次の対応を決めてください。

医療機関の定着改善全体はクリニックでスタッフ退職が続くときの手順、面談の実施方法は職員ヒアリングの質問と共有範囲に整理しています。

医療法人・クリニックで、個別対応に加えて役割・評価・採用の仕組みを見直したい方は、クリニックの採用・労務・スタッフ問題対策をご覧ください。相談・見積を経て契約内容を確認する流れです。

参考情報

この記事を書いた人

ミレニアム株式会社 経営支援チーム

医療法人・クリニックを中心に、経営改善、組織設計、人材定着、財務改善、マーケティング支援を行う専門チームです。

院長・理事長への業務集中、スタッフ退職、採用難、評価制度の未整備、事業承継、集患・広報など、医療機関に特有の経営課題に対し、現場の実態と経営構造の両面から課題を整理し、改善策を提案しています。

本メディアの記事は、医療法人経営やクリニック運営に関する実務知見をもとに、経営者が意思決定しやすい情報提供を目的として監修しています。

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